片隅のユートピア

野鳥を愛するシングルシニアの雑記帳

2023-01-01から1年間の記事一覧

語りかけてくる風景

野鳥撮影では望遠ズームのパナライカ100-400mmを使っている。歩いて鳥を探しながら撮るのに適したレンズだ。 ワイド端はフルサイズ換算200mmなので鳥以外の用途では使えない。そこで、風景撮影のためにリコーのGRⅡを持ち出すようになった。 メイン機材のOM-1…

そして1年が過ぎた

昨日は特別な日だった。去年の12月22日、沖縄から鹿児島の指宿へ引っ越したのだ。あれから1年。時はビュンと唸りをあげて過ぎ去った。 見知らぬ土地で家を買う。格安物件とはいえ、人生最大の買い物だ。不安がなかったといえば嘘になる。 それでも、ネット…

冬の港で撮る鳥は

冬の鹿児島でぜひ撮りたいと思っていた鳥がいた。海鳥のカツオドリだ。冬になると鹿児島の谷山港でカツオドリの豪快な狩りが見られるという。 シーズン到来だと思って様子を見に行くと、カツオドリの群れが海上を乱舞していた。エキサイティングな光景に心を…

グルテン&カゼインフリー事始め

老化は鈍化。60代半ばを迎えてそう実感するようになった。五感の衰えもそのひとつ。手足をぶつけたときの痛みも一呼吸遅れてやってくる。血が出なくて良かったと喜んでいたら、あとからじんわり滲んできたりする。血のめぐりが悪いのだろう。 その一方で、鈍…

高感度のボーダーライン

Nikon D500を野鳥撮影のメイン機として使っていた。D5ゆずりのAFをはじめ、性能面での満足度は高かった。不満点は高感度性能とライブビューのAFくらい。 とはいえ、D500の高感度はAPS-Cとしてはトップクラス。これ以上を求めるならフルサイズしかない。そう…

持たざる者の拠り所

この秋、65歳になった。48歳のときに移住した沖縄で16年暮らし、去年移り住んだ指宿での暮らしも1年が過ぎようとしている。思えば遠くへ来たもんだとしみじみ思う。 誕生日の翌日、指宿市の健康診査を受けた。結果は意外だった。コレステロールやHbA1cの値…

パナライカ100-400について想うこと

カメラ「OM-1」については何度か記事にしてきたが、レンズのパナライカ100-400mmについては詳しく触れてこなかった。購入して半年が過ぎ、今では野鳥撮影に欠かせなくなったこのレンズについて想うところを書いてみたい。 カメラやレンズなどの撮影機材を買…

冷や水を浴びる秋

それは釘を打ちつけるような音だった。近所で家を建てている。最初はそう思った。 夜の遅い時間にもその音は聞こえてきた。大工仕事ではないらしい。何の音でどこから聞こえてくるのか皆目わからない。 数日後、音の出所を突き止めた。我が家の給湯器だった…

新たなメイン機の誕生

気がつくと、野鳥撮影にD500を持ち出さなくなっていた。最後に使ったのは9月28日。10月以降はOM-1ばかり使っている。 OM-1の購入後も林道で野鳥を撮るときはD500をよく使っていた。せわしなく動く小鳥はOVFのほうが追いやすく、AFの歩留まりがよかった。 最…

在りし日に帰る旅

先週から今週にかけて東京の実家で過ごした。空き家になって8カ月。ガスは使えないけれど、電気と水道はまだ生きている。押し入れを開けると布団や枕もそのままだった。 実家の売却が決まり、来月には家の整理が始まる。自分に関係する物を確認するのが上京…

沖縄vs鹿児島 野鳥あれこれ

鹿児島で野鳥撮影を始めて8カ月が過ぎた。昨年まで住んでいた沖縄とは野鳥をめぐる環境が様変わりした。見られなくなった鳥もいれば、新たに被写体となった鳥もいた。 いま振り返ると、沖縄は魅力的な野鳥撮影フィールドだったと改めて思う。沖縄固有種であ…

渡りの秋はロマンの季節

秋は渡りの季節。珍鳥ハンターではないけれど、見知らぬ鳥との予期しない出会いは楽しい。 沖縄に住んでいたとき、地元の林道で迷鳥のミヤマヒタキと出会った。誰もいない山の中で自分だけの宝石を見つけた気分だった。 鹿児島も渡り鳥の話題には事欠かない…

毎日が旅だから

日本語教師としてインドへ行った友人のブログをときどき読んでいる。最近の記事では映画館でインド映画を見たことや、イスラム教徒の街で牛肉料理を食べたことが綴られていた。異文化を楽しんでいる様子が写真と文章でリアルに伝わってきた。 20代前半の頃、…

OM-1のライバル出現

今年の5月にOMDSのOM-1を購入し、野鳥撮影で使っている。初めて体験するマイクロフォーサーズ(MFT)であり、初めて使用するミラーレスのカメラだった。 だいぶ慣れてはきたけれど、まだ十分に使いこなしているとはいえない。OVFに馴染んだ眼にEVFは違和感…

スカスカの街が好き

先週、兄からメールが届いた。東京の実家を売りに出すという。東京に戻る気がないことを最終的に確認するメールだった。 築50年と古いけれど、実家の状態は悪くなかった。大規模なリフォームを2回施し、今年の1月まで母が住んでいた。 間取りは4DK。一人暮…

朝の渚で待つ鳥は

海で野鳥を撮るときは潮見表が欠かせない。今週は朝が干潮なのを知り、撮影のチャンスだと思った。 満潮だと砂浜が狭くなり、散乱する漂着ゴミに鳥が埋もれてしまう。野鳥は撮れてもごちゃごちゃしたウルサイ写真になる。 干潮になると砂浜は広がり、エサを…

南薩ドライバーズハイ

ドライブが趣味。というわけではないけれど、眺めのよい道を走るのは好きだ。野鳥撮影でいろいろな場所を車でまわるのは楽しい。 もともと車はあまり好きではなかった。20代のときに合宿で免許はとったけれど、ずっとペーパードライバーだった。 マイカーを…

シロチドリが群れる浜

猛暑と鳥枯れで野鳥撮影からしばらく遠ざかっていた。再開したのは先週の日曜日。シギチを求めて朝の水田地帯を歩いた。本命にはフラれたけれど、セッカをたくさん撮ることができた。 これを機に衰えていた野鳥熱が息を吹き返した。早朝ならそれほど暑くない…

出費がとまらない

一戸建てを買えば家賃の支払いから解放される。そう考えて、築50年の中古物件を買って鹿児島に移り住んだ。それから8カ月。家賃分は節約できているはずなのに、毎月の出費に歯止めがかからない。 移転先で新たな生活を始める。いろいろ物入りになることはわ…

嵐が去った翌日は

台風が通過した翌朝、雨戸を開けようとした。が、雨戸錠がロックされたまま動かない。潤滑剤のKURE 5-56を吹き付けてやっと開けることができた。 日差しが目にまぶしい。外に出て車と家の周りをチェックする。ざっと見た感じでは、被害はなさそうだった。や…

カーヌンの向かう先

パソコンを起動するたびに「台風情報」をチェックする。ここ数日の習慣になっていた。2度にわたって沖縄を襲った台風6号(カーヌン)は、8月7日以降どこへ向かうのか。 進路の予想円を見るたびに気分が重くなっていった。北東から北西へジワジワと向きを…

マイハウス マイラブ

7月もあとわずかだ。今月は野鳥を撮りに行ってない。連日の猛暑で外出する気になれなかった。鳥枯れの季節なので、これといった被写体も思い浮かばない。 去年の夏、沖縄ではヤンバルクイナとアジサシを撮っていた。沖縄に鳥枯れの季節はない。その地の利を…

ドナドナされた機材たち

OMDSのOM-1とパナライカの100-400mmを購入するために、手持ちの撮影機材を処分した。手放したカメラとレンズは以下のとおり。 カメラ:Nikon D780、Nikon D500レンズ:NIKKOR 200-500mm、NIKKOR 300mm f/4E、TELECONVERTER TC-14E III マップカメラですべて…

コロナが明けて会う人は

先週、久しぶりに上京した。日本語教師としてインドへ行く友人の壮行会に出るのが目的だった。コロナもだいぶ落ち着いたので、しばらく会っていない友人たちとも再会したい。コロナで断ち切られた人との関係を結び直したいと思った。 ・7/7(金)夕方、新宿区…

林道歩きの定番カメラ

山中の林道を歩きながら野鳥を撮る。沖縄のやんばるの森で培われた野鳥撮影のスタイルだ。長い距離を歩くことになるので、小型軽量の撮影機材が望ましい。 それがマイクロフォーサーズ(MFT)導入のきっかけだった。購入した機材はOMDSのOM-1とパナライカの1…

夏鳥ツートップ

沖縄に住んでいるとき、アカショウビンとサンコウチョウを夏鳥ツートップと呼んでいた。見る者の眼福となる美しい姿、一度聞いたら忘れられない独特の鳴き声。鹿児島で夏を迎えるにあたり、夏鳥ツートップと会えるかどうかが大きな関心事だった。 霧島山麓の…

蟲がわく家

昨年末に鹿児島へ越してきた。最初は引っ越しの時期を間違えたと思った。築50年の木造家屋はスカスカだった。10年に一度の寒波に見舞われて、寒さで身を縮ませながら隙間風で揺れるカーテンを眺めていた。 春を迎えると暖かくなった。やれやれと思っていたら…

OM-1ファーストインプレッション

今日はガッツリと写真機材ネタ。先月、野鳥撮影のために購入したOMDSのOM-1とパナライカ100-400mmについてレビューしてみたい。 まずOM-1について。フィルムカメラのオリンパスOM-1を彷彿させるデザインでカッコイイ。ボディの質感も悪くない。グリップは親…

クルマに狂気が宿るとき

その日は朝から厚い雲が垂れ込めていた。野鳥を撮りに出かけたもののパッとしない。あきらめて早めに帰途についた。家では酒を飲まないはずなのに、なぜか梅酒が飲みたくなってコンビニで買う。 家に着き、いつものように玄関前にバックで停めようとした。駐…

カメラが重たくなってきた

寄る年波には勝てない。60代半ばを迎えた今、それを痛感している。野鳥の撮影機材が重たくなってきたのだ。 野鳥撮影のメインカメラはNikon D500。これにシグマの望遠ズーム2本(100-400mm/150-600mm)、ニコンの望遠ズーム(200-500mm)、単焦点の望遠レン…