Nikon D500を野鳥撮影のメイン機として使っていた。D5ゆずりのAFをはじめ、性能面での満足度は高かった。不満点は高感度性能とライブビューのAFくらい。
とはいえ、D500の高感度はAPS-Cとしてはトップクラス。これ以上を求めるならフルサイズしかない。そう考えてNikon D780を購入したのだが、D500のAF性能と望遠効果に太刀打ちできず、野鳥撮影の表舞台からフェードアウトしていった。
D500ではISO感度の上限値を6400に設定していた。暗い山中で撮影することが多いので、手振れしないシャッター速度を確保しようと思えばノイズを許容するしかない。
マイクロフォーサーズのOM-1を導入するときも高感度が心配だった。物理的なセンサーサイズはAPS-Cよりも小さくなる。積層型センサーは高感度に強いと言われているけれど、実際に使用するまで不安だった。
D500と同様に、OM-1のISO感度も上限値を6400に設定した。けっこうイケるというのが率直な感想だった。APS-CのD500と比べても遜色ない。というか、OM-1のほうがきれいかも。次に挙げるのは、ISO 6400で先週撮影した野鳥の写真(JPEGをトリミングしたもの)。
それなりにノイズはあるけれど、羽毛のディテールは残っている。個人的には許容範囲。マイクロフォーサーズにダウンサイジングしてもISO 6400の上限値は維持できそうだ。
とはいえ、写真によってはISO 6400でも画質やノイズが気になることもある。そこでソフトを使って高感度ノイズを除去することを考えた。PureRAWが有名だが、Adobe Lightroomでも同様の機能を利用できる。
折しもブラックフライデーの期間中。買うなら今がチャンスだ。結局、DxO Photolab 7を通常よりも6千円安い19,900円で購入した。
PureRAWではなくPhotolabを使えば、Lightroomを介さずにRAWからJPEGまで一元的に作業できる。ニコンのRAW現像ソフト「Capture NX-D」で使っていたコントロールポイントを利用できるという利点もある。
実際に使ってみると効果は絶大だった。ノイズが減るだけでなく、画像がシャープになり、羽毛のディテールもしっかり再現される。次の作例は7年前に沖縄本島で撮影したミヤマヒタキの写真(ISO 8000)。
RAW+JPEGで撮影していて正解だった。問題は自宅のパソコンが古いこと。CPU内蔵グラフィックなので明らかに力不足だ。D500やOM-1で撮ったISO 6400の写真をDeepPRIME XD(ノイズ処理の最高グレード)で処理すると、1枚あたり5~6分はかかる。
7年前のパソコンなのでそろそろ換え時だとは思っていた。新たに購入するパソコンは、それなりのグラフィックボードを積んだゲーミングPCになるだろう。そうなると、最低でも13~14万はかかりそうだ。
Photolab 7はブラックフライデーで安く買えた。ゲーミングPCもブラックフライデーで安く買えないか探してみたけれど、掘り出し物には出会えなかった。