片隅のユートピア

野鳥を愛するシングルシニアの雑記帳

ドナドナされた機材たち

OMDSのOM-1とパナライカの100-400mmを購入するために、手持ちの撮影機材を処分した。手放したカメラとレンズは以下のとおり。

カメラ:Nikon D780、Nikon D500
レンズ:NIKKOR 200-500mm、NIKKOR 300mm f/4E、TELECONVERTER TC-14E III

マップカメラですべて売却。買取総額が40万ほどになったので、わずかな追い金で新しいカメラとレンズを買うことができた。

撮影機材をすべて入れ替えたわけではない。野鳥撮影のメイン機だったNikon D5001台とシグマの望遠ズーム2本(100-400mm、150-600mm)は手元に残した。結果的にこの判断は正しかったと思う。売却したカメラとレンズについて感じたことを書いてみる。

Nikon D780
D850とさんざん迷ったすえにD780を選んだ。決め手となったのは高感度、重量、ライブビューAFの優位性。高感度と画質はさすがフルサイズという感じで期待に応えてくれた。

野鳥撮影のキモであるAFが問題だった。暗い山中で撮影すると、D500との違いを感じざるを得なかった。ほかにもジョイスティックがないとか、D500と比べてボディの質感がチープだとか細かい不満があった。OM-1の購入により、ライブビューAFの優位性もなくなった。

Nikon D500
2021年末に2台目を購入したので古いD500を売ることにした。山中の林道歩きでは今なお2台目のD500が主役を務めている。OM-1EVFを体験したことで、視認性に優れたOVFの良さを再認識することになった。優れたAF性能や操作性など、野鳥撮影に最適なAPS-C機であることは今も変わらない。

NIKKOR 200-500mm
4年前、シグマの150-600Cと思い悩んだすえにシグマを選択したのだが、昨年の夏に急に欲しくなって購入した。車内からヤンバルクイナを撮るときや、飛翔するアジサシを撮るときに使用した。

150-600Cと比べるとテレ端の解放値がF5.6と明るく、手ぶれ補正も強力なのでAFの歩留まりは良くなった。ただ、画質についてはそれほど差を感じなかった。

問題は重量だ。三脚座を含めると150-600Cよりも370g重くなる。しかも、テレ端は100mm短い。どちらか1つを残すとしたら、より軽くて焦点距離の長いほうだと思った。

NIKKOR 300mm f/4E + TELECONVERTER TC-14E III
購入したのは8年前の2015年。野鳥写真を始めて1年経過し、どっぷりハマりかけた頃だった。半年後には1.4倍のテレコンバーターも購入し、このサンヨンと組み合わせて使うようになった。

テレコンを含めても1キロに満たない。軽くて機動性に優れたレンズだった。その一方で、PFレンズ特有の問題も抱えていた。逆光気味の撮影条件ではコントラストが低下して全体に白っぽく写ることがあった。

単焦点で画角が固定されることもストレスだった。アレも絡めて撮りたいと思っても引くに引けないのだ。

そんな折、シグマから100-400mmの望遠ズームが発売された。さっそく入手して使ってみると、1160gと軽量で写りもよい。それ以降、サンヨンはあまり使わなくなった。

今年の3月、シャクナゲメジロのコラボ写真を撮るために久しぶりに使った。そのときの写真をシグマの望遠ズームで撮影したものと比べてみた。

テレコンを使わずに撮ったのだが、シグマよりも繊細で上質な絵に仕上がっている。単焦点の写りはやはり違うと思った。逆光でなければ十分に美しく撮れるのだ。

フレアの問題はあるにしろ、ニコンの300mm f/4Eは逸品だった。じわじわと後悔の念が湧いてきた。撮影機材を軽くするために、755gのサンヨンを売り払ってマイクロフォーサーズへ移行するなんて・・・

Nikon 300mm f/4Eで撮影。モノの価値は失って初めて分かる