最初は買う気まんまんだった。43インチの4Kテレビが3万円台で購入できる。Amazonの「新生活セール」が始まったのだ。
チューナーレステレビだが、テレビ放送は見ないのでノープロブレム。購入の目的はアマプラの映画を観たり、4Kで野鳥の写真を見たりすることにあった。
が、考えたすえに買うのはやめた。理由のひとつは、車のタイヤ絡みで思わぬ出費を強いられたこと。タイヤ4本の交換とアライメントの測定・調整で6万以上かかった。
ほかにもテレビの購入をやめた理由はいくつかあった。むしろ、こちらが本当の理由と言えるかも。具体的には次の4つだった。
1. 部屋が窮屈になる
わが家は2Kの間取りで狭い。かさばる物はなるべく置きたくない。現状では、ふすまを開けると6畳二間をすっきり見渡せる。テレビを置けば、この開放感が損なわれる気がした。部屋のレイアウトを見直すことで妥協の余地はあるのだが。
2. 本を読まなくなる
現在、アマプラの映画は24インチのPCモニターで観ている。オフィスチェアに座り、机に向かってPCで作業するときの環境だ。正直、長時間の映画鑑賞には向いていない。映画は本当に観たいものを気合いを入れて観る。そんな映画鑑賞のスタイルになっていた。
43インチのテレビはリクライニングチェアで見ることになるだろう。カラダは楽だし、スクリーンは大きい。次から次へと映画を観たくなるかもしれない。
受け身で楽しめる映画とは異なり、読書には集中力が求められる。しんどい読書から楽ちんな映画へ。その結果、ただでさえ少ない読書の時間はさらに減るかもしれない。
今のショボい環境でこのまま映画を楽しむ。そのほうが読書の時間を確保できる気がした。映画を観るのは楽しいけれど、得られる喜びは小説のほうが大きい。自分の場合はそうだった。
3. パンドラの箱を開ける
43インチの4Kテレビを購入したら、野鳥写真のモニターとしても活用したいと考えていた。今使っているPCモニターの解像度はWUXGA(1920×1200)。十分にキレイな画質で不満はない。しかし、4Kの画質を知ったらどうなるか。この4Kモニターでもっと美しい野鳥の写真を見たいと思うかも。そのためには、高画素のフルサイズ機が必要だと考えるかもしれない。
若くて体力があればフルサイズでシステムを組んでもいいけれど、軽さは正義の高齢者には荷が重い。高額で高画素のフルサイズ機が欲しくなっても財力と筋力が許してくれない。知らなければ幸せでいられたのに・・・。やはり、知らぬが花なのだ。
4. 屋外でより多くの時間を過ごしたい
今年の1月に椎間板ヘルニアを発症し、膝に力が入りにくくなった。3カ月経ってマシにはなったけれど、傾斜の急な山道はまだ恐くて歩けない。この先、元の状態まで回復する保証はないし、ヘタをしたらもっと悪くなるかもしれない。
人間、動けるうちが花。足の機能が一部損なわれてそう感じた。歩けるうちは外に出て、自然のなかでより多くの時間を過ごしたい。43インチのテレビ購入は、歩けなくなったときの楽しみに取っておく。毎年春になれば「新生活セール」で安く買えるだろう。
今日、久しぶりにAmazonの商品ページを見ると、テレビの価格は59,800円に跳ね上がっていた。これが本来の価格なのだろう。いやぁ無理無理、これじゃ高くて買えないや。そう思いつつ、安堵の吐息を漏らしていた。
