片隅のユートピア

野鳥を愛するシングルシニアの雑記帳

冬の港で撮る鳥は

冬の鹿児島でぜひ撮りたいと思っていた鳥がいた。海鳥のカツオドリだ。冬になると鹿児島の谷山港でカツオドリの豪快な狩りが見られるという。

シーズン到来だと思って様子を見に行くと、カツオドリの群れが海上を乱舞していた。エキサイティングな光景に心を奪われる。

カツオドリを見るのは初めてだった。かなり大きい。翼を広げて空を舞う姿はカッコイイ。近くで見ると異様な顔立ち。クチバシの根元に目が付いているように見える。

海上を旋回していたカツオドリは、獲物を見つけると急降下して海へダイブする。浮上すると捕らえた魚を飲み込んで飛んでいく。ハンティングは海のあちこちで絶え間なく行われていた。

呆気にとられて眺めていた。我に返ってカメラを準備する。魚をくわえたカツオドリが海面に浮上した瞬間がシャッターチャンスだ。鳥撃ちの血がザワザワと騒ぎ出す。

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今回もOM-1とパナライカ100-400を使用し、鳥認識AF+高速連写SH2(25fps)で撮影した。カツオドリが魚をくわえたシーンでのAFの歩留まりは予想どおり悪かった。

飛んでいるカツオドリならOM-1の鳥認識AFでもそれなりに撮れる。ダイブ直後は水しぶきでAFが迷うのだろう。

この日は4千枚以上撮影し、予備のSDカードも弾切れとなった。正味3時間でゲームオーバーを迎えることに・・・

カメラを仕舞ってカツオドリを眺めた。桜島をバックに悠然と舞う。急降下して猛スピードで海に飛び込む。カツオドリを見ていると時間が経つのを忘れる。

夏の沖縄では海をバックにアジサシを撮るのが好きだった。鹿児島に来てその機会が失われたことを残念に思った。

それでも、冬の鹿児島にはカツオドリがいる。縦横無尽に飛び交う海鳥を眺めていたら、そんな声がどこからともなく聞こえてくるような気がした。