片隅のユートピア

野鳥を愛するシングルシニアの雑記帳

キーボードの垢落とし

キーボードの汚れがずっと気になっていた。11年前に購入した東プレのRealforce 108UBK。キーを打ったときの感触が心地よく、長時間入力しても疲れない。高価なキーボードだけど買って良かったと思った。

その愛用のキーボードがホコリにまみれていた。長年にわたる汚れなので簡単には取れないだろう。

キーの側面にホコリがこびりついている

キートップを外して水洗いすることにした。パソコンを買い替えたのでキーボードも新品のようにキレイにしたかった。

専用の工具(FILCO KeyPuller)を使ってキートップを順に引き抜いていく。コツをつかむと簡単にスポスポ抜ける。Enterのように特殊な形のキーでも手順は同じだった。

すべてのキートップを引き抜いてキーボードカバーを外した状態がこの写真(閲覧注意)。予想をはるかに上回る汚さに頭がクラクラする。ひょっとして、酔っぱらってキーボードにゲロ吐いた?

ぬるま湯と中性洗剤を入れた容器にキートップを入れる。30分ほど放置してから軽くかき回した。キートップを水ですすいで取り出し、ペットシートの上に並べる。

キートップを乾かしている間にキーボードを掃除した。まずはウエットテイッシュで拭く。次に無水エタノールに浸した綿棒でゴシゴシこする。それでも、こびりついた汚れはたいして落ちなかった。

キートップが乾くと、手に取って汚れをチェックした。だいぶマシにはなったけれど、汚れが残っている箇所もある。水をつけたメラミンスポンジで汚れを落とすことにした。

108個あるキーをひとつずつ手に取って拭いていく。印字が薄れたキーもあれば、いくらこすっても汚れが落ちないキーもあった。指の脂が染みついて表面がテカテカ光っているキーもある。

これらのキーを打つことで言葉を紡ぎ、文章に仕上げてきた。翻訳者にとってキーボードは仕事に欠かせない道具だった。板前にとっての包丁なのだ。

そう考えると、1つ1つのキーがかけがえのない存在に思えてきた。同時に、申し訳ない気分にもなっていた。大切なキーボードを11年間も汚れるに任せておくなんて・・・

メラミンスポンジで拭き清めたキートップをキーボードの元の位置にはめ込んでいく。東プレのWebサイトにこのキーボードの写真が載っていたので、それを見ながら作業を進めることができた。

すべてのキートップを元どおりに復元した状態が次の写真。新品同様とは言えないにしろ、清掃前と比べると格段にキレイになった。

風格のあるキーボードだ。生産終了品のため、現在は中古でしか手に入らない

黒いキーボードはホコリが目立つ。キレイな状態を長く保てるようにキーボードにカバーをつけることにした。Amazonで探すと良さげな商品を発見。速攻でポチる。

バード電子のキーボードルーフ RF-440C

この製品、4,400円とけっこうお高いのだが、汚れるままに放置してきたことへの贖罪も兼ねて購入することにした。実際に載せてみると、キーの部分がすっぽり収まっていい感じだ。

高価な商品でも長く持つなら十分に元はとれる。東プレのRealforceでそれを実感した。コレを体験するとほかのキーボードには移れない。

ハーマンミラー社のミラチェアも我が家の長寿製品だ。購入したのが2007年の夏だから、もう17年になる。10万ちかくしたけれど、十分過ぎるくらい元は取った。

肘掛けは擦れてテカ光り。それでも、機能的には何の問題もない。椅子よりも持ち主のほうが先に逝きそうな気がする。

ミラチェアに座ってRealforceに突っ伏した状態で・・・