多くの高齢者が貯め込んだお金を使い切れずに死んでいる。そんな話をどこかで聞いた覚えがある。この話は本当なのか。
AIのCopilotに尋ねると、情報源として複数の公的調査を挙げてくれた。資産を使い切れない理由も教えてくれる。以下はその要約。
・将来の医療/介護費への不安
・遺産として残したい
・消費よりも節約志向が強い
・認知機能や判断力の低下
・使い道や楽しみ方が見つからない
自身に置き換えて考えてみた。子供はいないので遺産云々はナシ。認知機能も今のところは大丈夫(たぶん)。欲しいものはいろいろあるので使い道もわかっている。
将来の医療/介護費については不安を感じる。この先、我が身に何が降りかかるか分からない。事故や病気で障害を負うことだってあるかもしれない。
節約志向は自分にもある。何歳まで生きるかわからないし、将来何が起こるか分からない。不透明な行く末を思うと、持ち金が減ることに不安を覚える。
将来に対する漠とした不安。それが高齢者の財布の紐を固くしている。自分もまたその一人にほかならない。
とはいえ、カネは使うためにある。まして自分は高齢者。この秋、67歳になった。67歳男性の平均余命は約18年だが、独身男性の平均寿命は配偶者のいる男性よりも短いらしい。残された人生の賞味期間は想像するほど長くはないのかもしれない。
カネの有効価値は年をとればとるほど減っていく。同じ100万円でも20年前と今を比べると、今のほうが使い道が限られている。
たとえば、趣味のカメラ。20年前なら許容できた撮影機材の重量が今では耐えられない。軽い機材しか選択肢に挙がらなくなっていた。
賞味期限切れの人生のためにカネを残してもしょうがない。漠然とした将来への不安を軽くするために、貯金を毎年いくら取り崩したら、何歳までもつかというシミュレーションをやってみた。
年間の取り崩し額を変えて何度か試算する。最終的にモデルケースとして選んだのは、毎年これだけ貯金を使っても計算上は90歳まで大丈夫という事例だった。
毎年、その取り崩し額を基準にして調整を図る。今年はあまり使ってないからアレを買おうとか、この夏はXXで散財したから倹約しようとか。
もちろん、人生は計算どおりにはいかない。予測不能な未曾有の危機が待ち受けているかもしれない。2030年代には南海トラフ巨大地震の発生も予想されている。
それでも、「金と命のシミュレーション」は具体的な指針を示してくれた。長生きしてカネが足りなくなるかもしれないという不安を拭い去ってくれた。
欲しいカメラが頭に浮かぶ。カメラに限らず、欲しいものがあれば買えるうちに買っておく。
モノだけではない。やりたいことがあれば前倒しでやっておく。脳と体が機能しているうちに。
それが、突然断ち切られるかもしれない人生を悔いの残らないものにする唯一の方法なのだから。
