前々回の記事で、海で見られるシギのなかではトウネンが一番好きかもしれないと書いた。水田などの農耕地で見られるシギでは、セイタカシギが一番好きだ。動きが優美でスタイリッシュ。赤くて長い脚が写真映えする。
警戒心の強いシギが多いなか、セイタカシギはそこそこ近くまで寄らせてくれる。それも好感度アップにつながっている。気づかれると飛ばれるというパターンがほとんどなので・・・
今年の春にセイタカシギを撮った田んぼへ行く。すでに稲は刈り取られていた。水の溜まった稲刈り後の田んぼがあった。夕陽を受けて白く輝く鳥がいる。セイタカシギだ。
飛び去りはしないものの、こちらを警戒して一定の距離を保っている。それでも、体がそこそこ大きいのでそれなりに写る。サイズに救われたという感じ。
1週間後、浜辺にシギが2羽いるのを見つけた。近づくとセイタカシギだった。これまで海では見たことがないので意外だった。
こちらの姿が丸見えなので、不用意に近づくと飛ばれる。すこし動いては止まり、様子を窺いながらまた動く。そんなアプローチでじりじりと距離を詰めていく。
カップルでいると警戒心が薄まるのか。それとも、雨で視界がぼやけているせいなのか。セイタカシギは警戒している素振りは見せても飛び去ることはなかった。

逆光の構図なのだが、日差しは雨雲で遮られている。繊細な波光のきらめきが予期しない効果を生んでいた。いぶし銀の輝きとでも呼べるかもしれない。
雨が降りしきる渚の情景に魅せられていた。海辺のバレリーナというフレーズが頭に浮かんだ。
水を湛えた春の田んぼで見たセイタカシギは美しかった。秋雨の降る浜辺で眺めたセイタカシギは、それ以上にフォトジェニックだった。





