明け方、雷が鳴る音で目が覚めた。スコールのような雨が降っている。昨日も雨降りだった。戻り梅雨なのか、先週の後半から雨混じりの日が続いている。
雨で鳥撮りに行けない日は本を読む。読書家というわけではないけれど、小説を読むのは好きだ。若い頃は外国の小説ばかり読んでいた。最近は日本の作品を読むことが多い。
ひと頃、Kindleによる読書にハマっていた。シニア世代にとって、Kindleの一番のメリットは文字を拡大できること。電子インクは目に優しいので長時間読んでも疲れない。意味や読み方がわからない言葉は指で長押しすればよい。辞書がポップアップして教えてくれる。
Kindleの端末はシンプルで無機的だ。そのぶん、読書に没入できる。紙の本がもたらすモノを所有する喜びはないけれど、モノに伴うさまざまな「ノイズ」も除去される。
図書館の本や古本は汚れが気になることがある。ページに付いたコーヒーの染みが作品の価値を下げるわけではないけれど、興醒めな感じは拭えない。Kindleの読書ではこうした「ノイズ」と無縁でいられるのだ。
Kindleによる読書をさらに快適にするために、スマホ用のスタンドとリクライニングチェアを併用することにした。端末を手で持つ必要がなくなり、活字を目で追う作業に集中できる。体を動かすのはページを捲るときに指先でKindleに触れるときだけ。
究極の快適読書環境
この極楽読書チェアの出現により、Kindleの読書は完成形に近づいた。問題はコンテンツだ。電子媒体なのに紙の本と値段はたいして変わらない。行き着いた先は、定額制で読み放題のKindle Unlimitedだった。
月額料金は980円。読みたい本が好きなだけ読めるなら高くはない。試用してみると、タダで読める範囲内で自分が読みたいと思う本は限られていた。その限られた範囲内で選んだ読みたい本にどれだけの価値があるのか。
結局、Kindle Unlimitedはキャンペーン期間の終了とともに解約した。Kindleを機内モードに設定すれば、解約後もダウンロードした本はそのまま維持される。でも、なかなか読もうとしない。タダだからとりあえずキープしたけれど、そこまで読みたいという本ではなかったらしい。
フェードアウトしたKindleに代わって、図書館が読書の主役に返り咲いた。図書館で借りた本は期限までに返さなくてはならない。期限があるから計画的に読む必要がある。それが良かった。
読むスピードが遅いので一度に2冊しか借りない。1週間に1冊のペース。本によっては読むのに手間取って返却日までに読みきれないことも。その場合は図書館のWebサイト(利用者ポータル)で延長手続きをする。
地方都市の図書館なので蔵書数はそれほど多くない。それでも、Kindle Unlimitedと比べると読みたい本の選択肢はグンと増えた。
人気作家の新刊本など、貸し出し中で読めないこともある。作家によっては、一番読みたい作品が所蔵リストにないことも。そこで、隣接する市の図書館でも利用者カードを作った。これで本の選択肢はさらに広がった。
とはいえ、読みたい本が図書館にないこともある。野鳥に関する本のように、自分で所有したい本もある。その場合は、Amazonで新品の本か古本を買うことになる。
古本の購入はギャンブルだ。状態が「良い」の本がマーカーで線引きされていたり、「可」の本が思いのほかキレイだったりする。先月買った野鳥の写文集「SING:野鳥同棲記」は、「可」で低価格なのにキレイですばらしい内容。大当たりの1冊だった。
その本をパラパラめくっていると、バードウォッチング、バードリスニングに加えてバードリーディングという新たな楽しみを見つけたような気がした。
