野山を歩いて草木を眺めるのが好きだ。スギが植林されている山でも、さまざまな樹木が混生している。場所によっては風格のある大木が見られることも。
最近は路傍の花にも目が行くようになった。名前を知っている花はすくない。ただ眺めているだけで癒される。
メモ代わりに花の写真を撮り、帰宅したら名前を調べる。以前は大変だったこの作業も今は簡単だ。撮影した画像をGoogleレンズで検索すれば済むのだから。
先週は林道で5種類の花を撮影した。そのうち、名前を知っていたのはムラサキカタバミの1つだけ。あとはすべてGoogleに教えてもらった。
ボタンクサギ(まだ蕾の状態)
ヒメヒオウギズイセン
花や草木だけではない。野鳥や野生動物、昆虫などの生き物から風景、建造物に至るまで、多種多様な写真を検索することができる。検索の結果が常に正しいとは限らないけれど、写真の状態が良ければ正解率も高くなる。
人間が見れば写真でも、コンピュータにとっては数値の羅列。検索対象になり得ることは容易に想像できるのだが、便利な世の中になったものだとしみじみ思う。
野鳥の同定にもGoogleレンズは欠かせない。Googleレンズで検索すれば、表示された複数の候補写真をクリックして判定の裏付けをとることができる。本棚の野鳥図鑑は出番がめっきり減ってしまった。
そのうち、鳴き声を録音して野鳥を検索できるようになるかも。そう思っていたら、専用のアプリがすでに存在していた。
そのひとつ、BirdNETをiPhoneにインストールする。まだ試していないけれど、ムシクイ類のように外見での識別が難しい野鳥の同定に役立ちそうだ。
5月に撮影したメボソムシクイ。独特の鳴き声が同定の決め手となった
先週、路傍の花を撮った林道でヤブサメを見かけた。ちっちゃくて地味な鳥。なぜかこの鳥が大好きで、見るとテンションが爆上がりする。
上から3枚目まではISO 12800で撮影。Photolabのおかげでスッキリした画像になった
ヤブサメの鳴き声は周波数が高いらしい。聴力が衰えて聞き取れない高齢者もいるとか。シシシシシというあの虫のような鳴き声が聞こえるうちはまだ大丈夫。そう自分に言い聞かせることにした。