片隅のユートピア

野鳥を愛するシングルシニアの雑記帳

野鳥撮影に課すテーマ

花粉の飛散もほぼ終息し、寒くも暑くもない快適な日々。3月の1カ月間、鳥撮りを休んだ反動もあるのだろう。4月にはいると、週5日のペースでフィールドに出かけている。野鳥のさえずりを聞きながら、輝く新緑の森を歩くだけで癒される気がする。

鳥撮りに行かなかった3月中は、今後の野鳥撮影について考えていた。野鳥写真を始めて10年。ひとつの節目を迎えていた。移り住んだ鹿児島でも2年が過ぎ、周辺で見られる野鳥の状況も掴めてきた。

撮影した野鳥はExcelの「野鳥写真記録帳」にすべて記録している。このファイルを開けば、去年の今頃にどこで何を撮ったかが一目瞭然。過去のデータを踏まえて行き先を決めることが習慣になっていた。

実績データに基づく効率的な野鳥撮影。楽チンだけど、ちょっとマンネリというかイージーというか。去年と今年では状況が様変わりすることもあるし、時期と場所が同じだからといって同じような写真になるとは限らないのだが。

問題はデータ偏重のアプローチにあった。データからすこし離れて自発的に行動を起こしたい。その一環として、野鳥撮影にテーマを設けることを思いついた。頭に浮かんだテーマは次の3つ。

・自然散策

4月の鳥撮りの多くはこれだった。新緑の森は歩いているだけで楽しい。梢をわたる風の音や繁殖期を迎えた野鳥のさえずりを聞き、多様な自然の姿を観賞する。

渡来した夏鳥との予期せぬ出会いも待っていた。ライファーであるコマドリのほか、クロツグミキビタキオオルリを撮ることができた。

それでも、「自然散策」のテーマは自然をトータルに味わうことにある。被写体は野鳥に限定されない。昆虫や植物、野生動物、自然が織り成す情景とさまざまだ。

被写体が多岐にわたるため、広角から超望遠までカバーする高倍率ズームがほしくなる。問題は、テレ端の画質に満足できるかどうか。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/tokajar_h/20250428/20250428180500.jpg

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/tokajar_h/20250428/20250428180507.jpg上はOM-1、下はGR IIで撮影。OM-1とGR IIのニ刀流が正解か

・作品制作

鳥好きが高じて野鳥写真を始めたのではなく、中年カメラ小僧が最後に行き着いた被写体が野鳥だった。そんな経緯もあり、もともと作品志向はつよい。

とはいえ、歳とともに「作品制作」から「自然散策」へシフトしている。これも老化現象なのかもしれない。

ここで言う作品とは、頭に描いたイメージをカタチにすること。創造力を鍛えることはアンチエイジングにつながる。野鳥撮影にも作品制作を積極的に取り入れたいと思った。

たとえば、プロキャプチャーを使って飛び立ちの瞬間をねらう。狙いが的中するとWOW!という写真が撮れることもある。が、運まかせで成功率は低い。

ふだんの探鳥では意識にのぼらないことが多いので、今日は"プロキャプチャーの日"などと決めて取り組むのもいいかもしれない。

スズメやヒヨドリなど、ふだんあまり撮る気になれない鳥たちをかっこよく撮れるのもプロキャプチャーのメリットだ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/tokajar_h/20250428/20250428180446.jpgD500で撮影した沖縄のスズメ。OM-1のプロキャプチャーなら簡単に撮れる?

・新規開拓

効率を考えれば、環境を熟知しているマイフィールドで鳥を探すのが一番だ。時間と労力を節約できるし、良い結果をもたらすことが多い。

しかし、冒険のない人生はつまらない。知らない道も歩いてみたい。こんなところ来るんじゃなかったと後悔するハメになったとしても。

Googleマップで現地の状況を調べてから行くのだが、初めての道を歩くのはやはり楽しい。ストリートビューでカバーされていない箇所もある。予期しない景色と出会ってトクをした気分になることも。

とはいえ、山深い林道でのフィールド開拓にはリスクも伴う。鹿児島にクマはいないけれど、イノシシにはときどき遭遇する。精神的なお守りも兼ねて、クマよけスプレーをアマゾンで購入した。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/tokajar_h/20250428/20250428180454.jpg鹿児島のイノシシは沖縄のものよりデカくてコワい

「自然散策」、「作品制作」「新規開拓」とテーマを3つ挙げてきた。今後はこの3つを念頭において、テーマ別の野鳥撮影にも取り組んでいきたい。ここに挙げた順番が自分にとっての優先順位となる。

イノシシに遭遇してもマダニに喰われても、気がつくと足はまた山へ向かっている。自然のなかに身をおいて、自分もその一部であると実感することで心の安らぎを得ているのかもしれない。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/tokajar_h/20250428/20250428180515.jpg萌える若葉に抱かれて