片隅のユートピア

野鳥を愛するシングルシニアの雑記帳

ペンダントライトが灯るまで

冷蔵庫、洗濯機、エアコン――かさばる家電製品は沖縄から鹿児島へ引っ越すときに処分した。新たに購入すればそれなりの出費を強いられていただろう。有り難いことにそうはならなかった。新居の前のオーナーが使っていた家電製品を利用できたからだ。

エアコンはあまり聞き慣れないCHOFUというメーカーの製品。それでも見た目はキレイだった。冷房も暖房も普通に使えた。

冷蔵庫もユーイングという知らないメーカー。まともに機能すればどこ製でも構わないのだが、110Lと容量が控えめだった。沖縄では225Lの冷蔵庫を使っていた。新居のキッチンは4畳と狭いので、サイズ的にはちょうど良いのだが。

とりあえず使ってみて、ストレスを感じたら買い替えようと思った。実際には、収納を工夫して何とかイケた。電子レンジを上に載せると、ちょうどよい高さで使いやすかった。

新居で暮らして早2年。エアコンと冷蔵庫はまだまだ使えそうだ。問題はハイアール製の洗濯機。表面が黄ばんでかなり年季が入っている。普通に使えてはいるけれど、稼働中に異音がしたりする。ウチの家電製品で最初に寿命を迎えるのはコイツだろう。

そう思っていたら、寝室の照明器具がいきなり逝ってしまった。スイッチのヒモを引いたら、根本からプチンと切れたのだ。ネジを何本かはずして内部を確認する。ヒモを結ぶスイッチは奥まった場所にあり、面倒な作業になりそうだ。

和風デザインの照明なので、ウッドカーペットで洋風にした部屋には合わなくなっていた。買い替える潮時だと思った。

いつものようにAmazonで商品を探す。選択の決め手はデザインと価格。洋風の寝室にマッチする洒落た照明がいい。

ペンダントライトと呼ばれる照明器具を選んだ。シックでレトロな外観。寝室のムードを演出するのに役立ちそうだ。価格は3千円ほど。電球は付いてないので安いLED電球を購入した。

届いた商品を開封し、やっちまったと思った。照明器具にスイッチがない。寝室には壁スイッチがない。灯りを点けたり消したりできねぇじゃねーか。

「ペンダントライト スイッチない」でGoogle検索すると、ペンダントライト用のリモコンスイッチを使えることがわかった。Amazonでは数種類の製品が売られていた。2千円を切る安いリモコンスイッチは中国製。この種の製品では一番売れているらしい。

レビューを読むと問題が発覚。ビスの頭が当たるため、古い角型シーリングには装着できないという。我が家の天井はこのタイプだ。そのレビュアーはビスが干渉しないようにリモコンスイッチに穴を開けていた。

自分にはできそうもない。ほかの製品をあたることにした。数百円高いけれど、日本製(オーム電機)のリモコンスイッチを見つけた。角型シーリングに取り付けたというレビューの投稿もある。

商品の画像を表示し、角型シーリングに取り付ける面の形状を確認する。ビスが当たる部分がえぐれているので干渉する心配はなさそうだ。

それでも、商品が届いて天井の角型シーリングに取り付けるまで不安だった。リモコンスイッチをはめると、カチッと音がして固定された。リモコンをオンにする。暗かった寝室が煌々と照らし出された。

ペンダントライトは3千円でもリモコンスイッチや電球で6千円近くになった。でも、リモコンのおかげでベッドに寝たまま天井の照明を点けたり消したりできる。

いま使っているのは昼光色のLED電球。レトロな照明器具なのでエジソン電球のほうが似合いそうだ。エジソンは暗いので、読書灯とベッドサイドテーブルが必要かも。

今日、Amazonからベッドサイドテーブルが届いた。根本からプチンと切れたヒモは物欲のスイッチに繋がっていたらしい。

サイドポケットに小物を収納できる