自分が書いたブログ記事をときどき読み返す。入力間違いに気づいて修正したり、より良い表現に書き換えたりする。書いたときには気づかなかった諸々のことが時間を置くことで見えてくる。
文章だけではない。写真もまたしかり。ブログに載せた野鳥写真をあとから修正することがある。
青がどぎついオオルリの写真は彩度を下げた。目がガラス玉のように見えるヤブサメの写真はシャープネスを弱めた。
高から低、強から弱への画像修正はPhotolab 7の導入に起因するものだった。最初は絶大な効果に驚いた。ISO感度を上げて撮った写真がきれいに生まれ変わる。RAW現像してJPEGに書き出した画像を見るのが楽しみだった。
そのキレイな写真をあとで見返すと、違和感を覚えることがあった。どこか不自然なのだ。元画像のリアルさが削ぎ落とされている。写真というよりデジタル絵画という感じ。
解説本が多く市販されているPhotoshopとは異なり、Photolabは使用方法に関する情報が少ない。当初はデフォルトの設定をそのまま使うことが多かった。
使い慣れてくると、デフォルト設定はどぎついと感じるようになった。たとえば、デフォルトで適用されるPhotolab 7のプリセット(ピクチャーモードのようなもの)は「ナチュラル」だが、これが超ハデ。不自然で野鳥写真にはそぐわない。
「自然回帰」に向けて全面的な設定の見直しを図った。手始めにプリセットを「光学補正のみ」に変更する。それでもOM-1のJPEG撮って出し(ピクチャーモードはNatural)よりも彩度が高いので、「カラー」パレットの「自然な彩度」を-15~20に下げている。
ノイズ除去オプションはDeepPRIME XDを使っていたが、その後DeepPRIMEを使うようになった。DeepPRIME XDだと画像がカリカリになる気がする。DeepPRIMEのほうが自然な印象だ。「レンズシャープネス補正」の「グローバル」の値も「0」や「-1」に落としている(デフォルト値は+1)。
設定の見直しはまだ道半ば。「ライト」パレットにある「DxO Smart Lighting」と「DxO ClearView Plus」の2つの機能も十分に使いこなせてはいない。撮影した写真を実験台にして、あれこれ試行錯誤を繰り返している。
濃いめのデフォルト設定をカスタマイズで薄めていく。この方向性は固まった。目指すのはキレイとリアルのバランスがとれた眼に心地よい写真。1枚1枚の写真と向き合って、それぞれの最適解を見つけていくしかないのかも。
ハクセキレイ
OM SYSTEM OM-1 + LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm
【追記】
「カラー」パレットの「カラー/モノクロレンダリング」で「タイプ」を"カメラ本体"、「レンダリング」を"OM-1"に設定したところ、OM-1のJPEG撮って出しの色味に近くなった(色味は彩度過多補正の強さで微調整できる)。この設定に名前を付けてプリセットを新規作成。これをデフォルトプリセットに指定して自動的に適用されるようにした。